若頭を拝命しております宍田です。

本年も残すところ今日明日の二日となりました。
何かに集中している時、人は時が経つのを非常に速く感じるものですが、
今年のように「何もできない」、「何もしていない」状態というのものまた、
あっという間に感じる一年でありました。
例年どおりのスケジュール進行による会務運営は、
これまでの若頭がやってこられた姿を見ていて、疑う余地なく大変なものだと思っております。
しかしながら2月の謝湯雪中神輿への参加以来(私は参加していませんが)、
まったく渡御が無く、集合すること自体もままならなかった特異な一年となった本年は
「何もできない一年間の運営」ということとなり、これはこれで倣うべき先例も無い中、
奇異な難しさを持った一年であったと思います。
内容的に厳しい一年であったにもかかわらず、
そんな手探りの中でも共に奔走して下さった役員の皆さんや、
数少ない参加機会に積極的な協力を下さった會員の皆さんに心より御礼申し上げる次第です。
100年前、スペイン風邪が世界で流行した時、
この病気自体の正体もはっきりせず、
当然ながら予防薬も治療薬も明確な対処法も無い中で、
世界中の人々は苦しみ、恐怖の底に陥りました。
しかし100年たった今、そのスペイン風邪は、
当たり前のように予防接種があり、かかってしまったら薬があり、
治療して約1週間で社会に復帰できるようになりました。
当時、それはもう大事だったと思いますが、
今は「いやぁ~、俺インフルなっちゃってさぁ~」、
「おいおい、染すなよ、もう(笑)」位の感覚へと変化しています。
太古から人間は、その時々の人智を上回る困難に直面してはこれを克服し、現在に至ります。
今回も人間の英知が結集され、「いやぁ、俺コロナなっちゃってさぁ」と軽く流せるような
「医療環境と、それを許容する社会環境」が一日も早く確立することを願ってやみません。
毎晩、仕事帰り、家に入る前にしばし夜空を見ます。
別に星の知識があるわけではなく、
単に「あ~、今日は星が綺麗だなぁ」とか、
「月が明るいなぁ」とかその程度のレベルの話なのですが、
今見ている星空は、自分が子供の頃から、いや生まれる前から、
ずっと変わらずそこで輝き続けている「変わらぬ空」であり、
そのスケールを考えると
「大変だった人間の今年一年分なんてのは、星から見ればほんの僅かなものなんだろうなぁ」
と思え、「もう一寸だ、頑張るべ」という気持ちになります。
御神輿を担ぐことも出来ず、
集まって和気あいあいとお酒を酌み交わすことも出来ず、
非常にクサクサした一年でありましたが、明けない夜はありません。
もう少しの辛抱!(だと思います)
来る新年は、皆が笑顔で寄り合って、自分の思うところに従って思い思いに行動することができる、
「当たり前」が取り戻される一年となるよう願ってやみません。
今年溜め込んだ思いをエネルギーに変え、
来年は「未曾有の盛り上がり」でお祭りできることを楽しみにしております。
改めて本年のご協力に感謝し、皆様のご多幸をお祈りいたします。
良いお年をお迎えください。
- 2020/12/30(水) 15:07:03|
- ツヨぽん
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